竹中平蔵氏批判に思うこと

竹中平蔵氏を批判した大学生が話題になっている。

news.yahoo.co.jp

 

この話題について違和感がある。学生のビラの最後の部分を引用する。

今こそ変えよう、この大学を、この国を

皆さんは恥ずかしくないですか、こんな男がいる大学に在籍していることが。僕は恥ずかしい。そして、将来自分や友達や自分の子どもが使い捨てにされていくのを見ながら、何も行動を起こさなかったことを悔いる自分が、僕は恥ずかしい。意志ある者たちよ、立ち上がれ!大学の主役は、我々学生なのだ。右も左も前も後も何にも分からない人も、みんな集まれ。民主主義は決して難しいものではない。共に考え、議論し、周りに訴えながら、もう一度みんなでこの社会を立て直そう!!

私が不思議に思うのは、なぜ彼は竹中平蔵氏に囚われているのか、というところだ。竹中平蔵氏を大学から取り除けば、世の中がよくなるのだろうか。彼自身が言うように、民主主義的な行動によって、社会をよくしていくことができれば大変に良いことだと思うが、それは、特定の教員を取り除くことではなく、自分たちで弱者にやさしい政治や経済を作り上げていくことで、なされることではないだろうか?労働者を搾取する派遣会社が憎いのであれば、労働者により多く還元する企業や派遣会社を作ったり、表彰したり、あるいは労働者を守る仕組みを作ったり(派遣会社を規制する等)したらよいことである。シンボリックな人物をやり玉に挙げて攻撃することは、果たして社会をよくすることができるのだろうか。